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2022.09.08

#4 想像するだけでゾッ・・ シロアリのこと

シロアリという言葉を口にするだけで、ゾッとします・・・
そんなシロアリについて触れてみます。
木造住宅の劣化の大きな要因は「シロアリ」と「腐朽」です。
シロアリの種類と防蟻処理の薬剤についてです。

 

■建物の耐久劣化の原因!
原因の第一位は、木材の腐朽菌が繁殖して構造材の耐久性が下がることです。
 

 
腐朽菌は木がスカスカになるまで繁殖します。
酸素・温度・湿気・栄養の4つの条件が揃うと繁殖するのですが・・・今日はシロアリについて書こうと思っているので腐朽菌については別の機会にお話します。
劣化原因の第二位が、今日のテーマ・シロアリ被害と言われています。
 

 

■シロアリの種類
日本には大きく分けて3種類のシロアリがいます。

ヤマトシロアリ・・
北海道以外の日本全国にいる地下シロアリ。
地下シロアリは地中に暮らしており、地中から食害していきます。
多湿な場所を好み、被害は床下に多いです。

イエシロアリ・・
九州・四国・房総半島ぐらいまでの太平洋側に生息しています。
2260種にのぼる世界中のシロアリの中でも最強と言われている地下シロアリ。
動きが速く、家全体を食い荒らす危険種です。
温暖化の影響で北上して来ています。

アメリカカンザイシロアリ・・
アメリカからの家具と一緒に日本に上陸したことからアメリカという言葉が付いています。
アメリカ産の外来種です。
乾いた木材を好みます。
体長はヤマトシロアリの2倍あり、建物全体を食い荒らす危険種です。
空を飛ぶので小屋から食害することもあり、巣も小さく、繁殖速度も遅いので駆除が難しいという厄介なシロアリです。
ただ、今のところ被害は点在して起きている状態です。
 

■そんなシロアリへの気になる対策は??
基本的には木部に防腐防蟻処理剤を処理することが一般的です。
他にもベイト工法、土壌処理工法などありますが、石川県で考えると防蟻剤での処理がベストだと思います。
建築の法規上、木部にヒノキ・ヒバ材を使用すれば防腐防蟻処理をしなくてもいいとなっていますが、ヒノキ・ヒバ材であってもシロアリの被害に遭うことは京都大学の研究でも明らかになっていますので、ちゃんと処理が必要です!
 

 

■防蟻処理剤は何がいいの??
1995年頃は油性の溶剤(クレオソート)が主でした。
刺激臭が強く、人体にもよくないものを平気で使っていました。
ホルムアルデヒドの問題や地下水汚染の問題で使えなくなり、現在は農薬系(ピレスロイド系・ネオニコチノイド系)の殺虫剤が多いです。
これらは、シロアリを寄せつけない、つまり揮発性のものになるので、持続効果は5年と言われています。
定期的な施工が必須です。

その他に、天然成分の薬剤としてホウ酸があります。
ホウ酸は無機質なので分解しません。
なので、効果は半永久的と言われています。
天然成分なので、人体や環境にも優しいです。(食品や目薬にも含まれる成分!)
鉄が錆びない・木材を燃えにくくする特性も持っています。
ホウ酸は揮発性の殺虫剤ではなく予防材なので、シロアリは食べますが、微量を摂取することでしっかり殺虫効果があります。
アメリカではホウ酸のシェアは80%以上ありますが、日本はまだまだ少ないです。
ホウ酸(エコボロンPRO)の防蟻剤は研修を受けた認定施工士のみ施工可能です。
 

↑ちなみに僕も認定施工士です。

 

■まとめ
シロアリ対策は、住宅の耐久劣化に関わる重要な要素です。
大事な家を長持ちさせ、安全に住むためにしっかり行いましょう。
続きのお話はこちらのYouTubeで話しているのでぜひご覧ください。
 

 

■ 最後に
このコラムでは、家づくりや建築に関する知識や情報を発信しています。
毎日何か所もの現場を飛び回る現役現場監督の代表荒木が、知っておくべき専門的な建築に関するあれこれを綴ります。
建てる前も住んでからも・・みなさんの豊かな暮らしのお手伝いができると嬉しいです。

 

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最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
YouTubeでは、ルームツアーや家づくりのポイントなどをお話しています。
そちらもよかったらご覧ください。

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